ものごとをだんだんアップグレードしていくのって大事ですよね。大事だと思います。いきなりすごいものを作り上げるのではなくて、だんだんステップアップして、アップグレードして、そして大きいものにしていく。この手法はいろんなところで使えると思います。
例えば、原稿。いきなりまとまったいい文章を長く書くことはできません。できるのかもしれませんが、とても大変です。そういうときは、このアップグレード作戦をとるといいですね。例えば、10ページの原稿を仕上げないといけないとします。ここでいう原稿は僕の頭の中では研究の論文とかのことを想定しています。他の原稿でもいっしょな感じだとは思います。そうそれで、10ページ書かないといけないとします。そういうときはいきなり10ページを書き下ろすはつらいですよね。だから、だんだんと書いていけばいいんです。まずはペラ1。ペラペラ1枚だけで全体像を書いてしまいます。そうすると達成感があります。これがこれから書いていく10ページ原稿の原型となります。このペラ1をだんだんとアップグレードしていけばそのうち、10ページになります。
そこで、いったんペラ1原稿を寝かせて、次の日にでも続きを考えるようにしましょう。次の日になったら昨日書いた原稿を読み返してみましょう。そうすると、改善点が自然と見えてきます。「ここは細かく書く必要がある」とかいろいろな改善点が見えてきます。そりゃそうですよね。まだぺら1原稿なんだから。そうしてだんだんとディテールを書いていく。
ぺら1原稿のテイク1からはじまって、テイク15くらいになるころにはだんだんと形になってきていると思います。このあたりで、だいたい完成したな、と思ったら誰か人に見てもらったほうがいいですね。この先は、細かい修正になるので、いったん人に見てもらって、大幅な修正点がある場合は先に挙げてもらったほうが、効率がいいように思います。僕の場合だとそれは先生の役目ですね。先生に見せておかしいところを直してもらう。
ここまでくるとあとは、細かな改善と修正を加えるだけで、完成に近づいていきます。あとはがんばるのみです。
この手法で大事なのは最初のテイク1で欲張らないことです。なんでもいいからぺら1を作ってみるとそこからはけっこう勝手にドライブしていきます。この最初のぺら1に時間をかけてしまうと、「時間がかかる」という印象が残ってしまい、その後の作業もうまくいきません。
だからなるべく早くぺら1を作って、そのあとは自分の脳のドリブンに任せるようにした方がいいと思います。